コメディー・フランセーズなど

 ロンドンの劇場の話は随分書いて来たが、他にパリ、ベルリン、ブタペスト、サンクト・ペテルブルグ、シドニーストックホルムヘルシンキなどの劇場にも旅行のついでに通った。パリでは英語で何にも困らないじゃん、って思っていたのに、コメディ・フランセーズだけは、チケット売り場以外はフランス語でしか返して貰えなかった。クロークに荷物を預けたくって、コートしか駄目だといっているらしいことをフランス語わかりませ〜んでごまかそうとしても駄目だった。ベルリンでは三つのオペラハウスその他を廻った。ブタペストでもオペラとオペレッタをこれでもかと毎日見回ったが、日本にくるハンガリーのプロダクションよりも質がいつも低かった。いくら500円以下で見られるとしても、あれならば二期会や藤原の方が上では、というレベルであった。特にバレエのシーンでは、男性は誰でも簡単に床の上で2回転できると思ってたら、一回半をいつも半分誤魔化しているのが気になってしまった。
 それにしても、ベルリン、ブタペストなどの旧東側ではいつも最良席というと前から4、5列目まで。相手がそいういうのだし、1000円もしないのだからといつも言われるままに買っていたけれども。ベルリンのコミッシュ・オペラでは一緒にいったイギリス人が後ろの方を選んだところ、たまたまそのプロダクション(多分来日もしたカルメン)は寝転んだ演技が多く、見えないところがおおかった。そうそう、これもコミッシュでだと思うが、主役の女性歌手が喉の調子だけが悪かったからか、演技は本人がして、歌だけ横で若手の歌手が楽譜を見ながら唄っていたことがあった。他では見たことのない光景だったが、あちらでは普通の感じであった。*1

*1:ここで思い出した。ハンガリーのオペラ、確か日本円で200円か300円だったのをチケットを上手く書き換えて3倍の800円か900円相当にして日本人観光客に売っているところを目撃。それにしれもやけに安いからみんな感激していましたが。ハンガリーでは、私も空港からホテルへのタクシーに騙されたし(メーターに手を入れていたらしい。帰り道のホテルから空港までは半値だったので気付いた)。