玉三郎2年前の道成寺など

 NHK教育で放映していました。一言、素晴らしい。仁左衛門の梶原の口跡も素晴らしい。只今、BGMです。アルゲリッチモーツァルトに引き続き、2週続けて贅沢なBGM。道成寺に戻って、勘九(三)郎の方が、踊りとしては数段いいと信じております。4月、たのしみだわあ。6代目を彷彿するようなの、見たいもの。勘九郎は手が女性みたいに小さくぷくりとしているので、女踊りにはお得でしょう。
 玉三郎、55歳になって、小児麻痺の右足だったっけ、大丈夫なのでしょうか?先ほどの2年前の歌舞伎座は、そういう理由からか、最後の道成寺という噂もありました。が、その後、12月には南座でばっちり踊りました。凄い迫力だったわ。翌月、昨年の1月には菊之助丈との絶品の二人道成寺もあったし。
 女の色気の表現というと、玉三郎か、蓑助遣う人形か。。。いずれも目に毒な位素晴らしい。でも、上には雀右衛門がいましたね〜。玉様も雀丈も、歌右衛門丈が亡くなってから数段よくなったのは、心理的なものでしょうか?ある意味、楽になったのでしょう。魁春もそうだし。
石切梶原で六郎太夫坂東吉弥丈を拝見して、改めて貴重なまだまだ若かった役者を亡くしたと残念に思った。そろそろ1回忌でしょうか?合掌。
 ここで面白い話。友人(南座で一緒に玉様の絶品道成寺を観劇した一人)からのメールで、昨日のNHKの放映、愛犬と一緒に見ていたら、愛犬君も乗り出してテーブルに両手を乗せて見入っていたとか。それが最後の蛇になって鐘に乗り、頭を振ったところではテレビモニターに向かって吠えたらしい。いくらテレビを通したといっても、これは玉三郎の芸の成す技、神業ですなあ。私もなくなった愛犬に見せたかったわいなあ。