ドン・キホーテ@新国立劇場

ザハロワとウバーロフの一昨年舞台は教育テレビで放映したが,1年半ぶりに見たザハロワは更に更にパワーアップ.至芸の域かと思える程.20代半ばにしてまさに世紀のバレリーナの風格.200度位の開脚ジャンプ,しなる足の先,優美な腕,完璧なバランス,そして上品な美貌.昨年末に見たキーロフ時代の先輩,ルパートキナとは又違う,優美な中にも溢れる現代っ子的感覚と度胸の良さが持ち味だろう.それにしても手足の先から何から何まで,なんて異なる次元よ.回りのダンサーが,バレエとはザハロワのような容姿と身体条件,素質の者が踊るべき,と,夢を断念したくなるのではないかと思う感覚が更に強まる.来月,キトリを最大の持ち役としているアナニアシビリの引退公演も見るので楽しみだ.ドン・キホーテはただぼおっと見ていて楽しい演目なので平日夜にはうってつけ.東フィルもオペラといい頑張っていた.

さて,お話かわり芸能人で親バカだなぁ,と感じた思い出.辺見マリ曰わく,娘の舞台を見て,彼女の周りだけ金の粉がふるようだった,松本幸四郎曰わく,若手で最も観客に胸踊らせる舞踊家染五郎,歌手は松たか子.佐久間良子曰わく,息子と舞台共演してみて,余りに息子か良かったから,親子を忘れ俳優として夢中だった,など.

私もジーク太郎とフリート新之助には同じようなものだ.