春琴続き

昨日見た芝居の感想続き:シンプルながら,うまく黒いフローリングの上を自由に動く畳や,時空間をも動く柔軟な解釈と谷崎の原作を朗読しながら進む舞台は,さながら鈴木忠志演出かと錯覚する所もあった.その上で映像を使ったり血の表現に赤い紙を使ったりと,現代的でもあった.立石涼子の女優役が朗読する春琴抄は素晴らかった.蜷川幸雄もいいが,常に主役が,確かに華はあるが客寄せパンダ的なのが,普通にいい舞台を見たい私には物足りなさを感じる事がある.