THE BRIGHT STREAM

ボリショイ・バレエ東京公演最終日。いくらeプラスの得チケが出たとはいえ、開場前に当日券への珍しい程の長蛇の列。昨日の評判か昨晩の岩田守弘効果か?

流石にボリショイ。一時ソリストレベルのダンサーが舞台でスッ転ぶのが毎度のような有り様だったのは遠い昔。これで来年夏来日のオペラも一昔チョット前の惨状から一変していると信じて。


一昨年の「ファラオの娘」が見られずに大変残念だったとつくづく思わせる出来。バレエの最高峰はパリ・オペラ座だと言われているが、姿勢や基本の正しさや全体的な見映えの一致などを考えると、ボリショイやキーロフバレエはパリオペラ座よりもチケットも安く絶対にお得だと思う。


今日の明るい小川、キャスト表にある標題の英語にすると感じは異なるが直訳。ショスタコビッチの出だしが、まさに春の明るい小川を連想させる。今年初頭に来日したキーロフオペラで出演者全員くまない演技力に驚嘆したが、勿論バレエは本家本元。どうして日本人バレリーナにはこれがなかなか出来ないのかと思う。


もう一つ、国内のバレエ公演で毎回許しがたいのがオケの不味さ。その意味でも今晩は大満足。



*明るい小川追記
ロシアの美的センスだと思うが、キーロフオペラの舞台衣装で使われた衣装の色と今日の舞台衣装の色合いが非常に似ていた。


ショスタコビッチ苦手な人でも楽しめる音楽であったが、やはり私の耳には一昨日聞いたLONDONシンフォニーのロミジュリが今もしつこくついてまわる。フォンテーン&ヌレエフのロミジュリ直に見た人が死ぬほど羨ましい。


岩田守弘がしつこく稽古していたあの踊りバッチリ見た。素晴らしかったけど、日本男子バレリーナジークフリートを主役で堂々と踊るのは難しいかな?クマテツも基本、岩田君と同じ系列だと思うし。クマテツはバリシニコフよりも長身らしいけど、ロイヤルの舞台ではいつも小さく見えた。華が足りないというか?


今日の出演者ではバレリーナ役のオーシポアの素晴らしく高く美しいジャンプに驚嘆。