見応えの新春演舞場

実は余り期待していなかったが、それぞれこれからの歌舞伎界を背負う役者達が頑張っていた。

期待を裏切り面白かったのは梅川忠兵衛。忠兵衛の獅童と八右衛門の猿弥が実に良かった。ただ、廻りの役者にもっと情あってもいいと思ったが上方歌舞伎澤瀉屋一門であれだけ出来れば大変な努力賞だろう。

封印切以外でずっぱりの海老蔵、座長のオーラが似合う。朝の権太にしても弁天にしても誰のものとも違うのは彼ならば。弁天は12年前の国立初演の時のような切れ味はもうないが、いかにも美貌のヨタコウらしい。弁天は赤星役の春猿の台詞が余りに棒読みで耳についた。それにしても平均身長が180センチに近い五人男を見るのはお初かも?

権太は非常に情があって泣かせる。さすがに海老蔵の31年間の人生が無駄になっていないと感じる。

七つ面も努力賞でしょうか?