ヒラリー・ハーン追っかけ(2)(3)

*訂正:下記に一昨年とあるのは、2年半前、2006年6月の誤りです。*


ヒラリー・ハーン追っかけ、といっても都内3箇所を全部行っただけ。
一昨年のリサイタルに都内のものはどうしてもいけなかったため(オペラシティは譲り、トッパンで回ってきたキャンセル待ちは断り、泣く泣くどうしても聞きたかったから名古屋のしらかわホールに日帰りした)もあるのか、9日間でハーン関係のコンサート3回は結構きつかった。

【演奏曲目】
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第4番ホ短調 作品27-4
アイヴズ:ヴァイオリン・ソナタ第4番「キャンプの集いの子どもの日」
ブラームスハンガリー舞曲集 第10番、11番、12番、19番、5番、20番、21番
アイヴズ:ヴァイオリン・ソナタ第2番
イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第6番ホ長調 作品27-6
イザイ:子供の夢 作品14
アイヴズ:ヴァイオリン・ソナタ 第1番
バルトークルーマニア民族舞曲
※アンコール(両日とも)
パガニーニカンタービレ ニ長調op.17
ブラームス(ヨアヒム編): ハンガリー舞曲集より No.5
【演 奏】
ヒラリー・ハーン(ヴァイオリン)
ヴァレンティーナ・リシッツァ(ピアノ)

一昨年を覚えていないが、全部のリサイタルが2時間半。それも中身がイザイ、アイヴィスと重いので、非常に疲れる。先週のコラボではあんなに楽しそうな顔をしていたのに、個人のリサイタルとなると、30前(か30歳ジャストか)の年齢にして、求道者みたいな集中力で弾かれるからだろうか?


超絶技巧をあれだけあっさりと美音で弾くのを見ると、誰でおバイオリンって簡単に弾けるかも?と思わせるほど。今回の伴奏者も見るからに迫力があり、その点も同年輩の伴奏者だった前回とは異なるのかもしれない。


先週の田舎のほのぼのとした社会派の詩がついたフォークソングの伴奏をひいたかと思えば、今週のハーン。毎回、同じ、自分の髪の毛を同色のドレスというのも、求道者らしい。しかし、前回のリサイタルに比べると、吹っ切れたかな?とおもわせるような潔い音楽であった。

今日は、吉田秀和御大もいらしていた。

3回を通して、他のクラッシックのコンサートやオペラに来る観客層とは明らかに違う匂い。まず地味で、年齢層が比較的若く、今のハーンを聞きたくて集まった人ばかりだから。


若い男性が多いというのは、ハーンが若くて可愛い女性、ということもあろうけど、私は彼女の面構えが好き。すごい怖いというか、意思の強い、知的な目をしている。雰囲気としては、「ダウンタウン物語」や「タクシー・ドライバー」に出演した頃の、デビューまもなくのジョディ・フォスターを思い出してしまう。それと、私の想像の範疇の中ながら、皆川博子著「死の泉」に出てくる、ホルモン注射によって成長を早くされた色白の美少女がこの顔。

細くて小柄ながら、以前のような拒食症的な細さではなく、ちょっと尾となぽくなったきもするが、年齢よりはずっと若く見える。なぜか、21歳当時のベルリン・フィルとの競演、日本デビュー当時の方が大きく見えたような気がするのは気のせいだろうか?あの、ショスタコヴィッチのド迫力にあてられて、大きく見えたのだろうか?


追記: 今年もハーンは希望者全員のコンサート後にサイン会をしていました。私はこの手のサイン会はパスですけれども。