Brief Encounter(「逢びき」)、ハゲタカ

録画していたものを見る。

1945年の英国映画、逢びき。
英語のタイトル、Brief Encounterから、この時代は本当にそれらしく
うまく邦題をつけている。淀川長治さんの仕事かも?

ロンドンミュージアムで見たときには、私も含めて、みんなかなり笑いながら見ていたけれども、コメディータッチなのがいい。ノエル・カワードの芝居はあまりみたことがないのでわからないけれども、彼のテイストなんだろう。

その上に、戦後すぐの時代に、後の大巨匠、デヴィット・リーン監督となると、後の「アラビアのロレンス」や「ドクトル・ジバゴ」のような仰々しさがなくって、私はこちらの方が好き。いかにも、英国らしい、ロンドン郊外らしい、古きよき英国人、それも、日常に飽き飽きしたわけでもない、ごくごく普通の幸せな英国女性がたまたま出会った男性と数週間に渡って、毎週木曜日の逢瀬を地味に楽しんだって、それだけの話だもの。

舞台で見たい作品だけれども、これは相当役者がよくないと、とても見るに耐えない作品になりそう。

アイリーン・ジョイスの奏でるラフマニノフのピアノ協奏曲2番のロマンティックなことといったら!

おそらく、後の「恋に落ちて」や「マジソン郡の橋」へと続く女性が主人公の不倫ものの走りだろうけど、まだこの作品を超えるものはないと思う。シリア・ジョンソンとトレバ・ハワードの顔の皺がとっても素敵。


同じく、再放送の「ハゲタカ」、1話の途中から見る。一番印象に残ったのは、天才ファンド・マネージャー演じる大森南朋が、絶対に数年前によくテレビに出ていた、松本大氏を真似ていると感じたこと。ホリエモン松田龍平になっちゃうしね(最初は獅童だったらしいけど)。ともかく、映画版も楽しみです。