国立歌舞伎、冷泉展、フランス大使館

今月の国立はかなり見応えある歌舞伎上演。やはり見応えある歌舞伎というと、吉右衛門富十郎の共演が前提になる事が多い。


頼朝の死、の頼家演じる吉右衛門の若々しさと若さ故の生真面目さから来る苦悩。そしてさすがの手強い富十郎北条政子は尼将軍そのもの。前に富十郎の艶っぽい女形を何度か見ているが、80歳にして尚朗々たる口跡と艶やかさは驚異的。流石に幼子のお父様だけある。


修善寺物語はまさに今年新国で見たオペラが再度歌舞伎そっくりだと確認しながら見たが、歌舞伎ならば1時間半で終わる芝居がオペラではおかしな日本語で延々と見る事を考えるとやはり歌舞伎だなぁと思う。兎に角暗いストーリーが、やはり吉右衛門の渾身の芸術家の苦悩を滲ませた演技で観客を引き付ける。段四郎の若々しい春彦も驚異的。


ただ歌舞伎を見た後に暗い気分で劇場を後にするのは残念です。2階で来春新国のバレエ白鳥の湖の平日チケット抽選でプレゼントなんてあったからザハロワが出演する日も売れてないのでしょうね。


東京都美術館冷泉家の和歌展は混雑で大変。ささと見て広尾に移りフランス大使館で来月まで開催中のアート展へ。現代アートは訳がわからない中、カフェでイケメン俳優と遭遇。伊勢谷君、日本人離れの美形。ラッキーでした。