禿の女歌手@高円寺 座2

昨年、座の1劇場には行ったが、今回はさらに小さい地下の2劇場にて、青年座
イヨネスコの不条理劇を観劇。

不条理劇は、過去にベケットの「幸せな日々」やら別役実の「マッチ売りの少女」なども見ているけど、いやはや、不条理なせりふ劇を見事に演じた役者たちに拍手。また、完璧に日本の台本に書き直している石澤さんにも大拍手。

帰りに高円寺・座の2階、アンリ・ファーブルによる。このカフェは本当に素敵。少なくとも、今まで私が行った国内の劇場や美術館に併設されたカフェの中でも、品川の原美術館と双璧の素晴らしさ、或いはそれ以上ではないでしょうか?

携帯からクーポンも取れるので、アルコール頼めばピザが、コーヒーでも小さいアイスがサービスに付くという素晴らしさ。劇場関係者に大拍手ですね。

http://www.seinenza.com/performance/committee/100303.html?PHPSESSID=a4b7378e5e9854da099955d6f0763fa3

第7回杉並演劇祭参加作品
 劇団青年座イヨネスコ上演委員会
 禿の女歌手
 作=ウジェーヌ・イヨネスコ
 台本・演出=石澤秀二

 上演日程:
 2010年3月 3日(水)〜 3月7日(日)

2009年度はベケットと並ぶ不条理劇の巨匠イヨネスコ生誕100周年です。「不条理」の語源には「馬鹿げた、滑稽な」の意味もあります。ルーマニア生まれでパリ育ちのイヨネスコさんがロンドン郊外の典型的イギリス人家庭を描いた文字通りの「馬鹿げて滑稽なナンセンス」会話劇が処女作の『禿の女歌手』です。
舞台には題名の禿の女歌手は登場しませんが、初級英語会話読本でお馴染みのスミス氏夫妻やマーティン氏夫妻などがイギリス風の「英語の時間」(作者が最初に考えた題名の一つ)をフランス語で楽しみます。初級会話のやさしい文章や言葉は裏を返せば、ありきたりの月並みで平凡で陳腐な言葉や文章の羅列となります。「意味深い重要な言葉は、その言葉の重みに耐えかねて空中で失速し、地上に落ちて、意味のない言葉だけが空中に飛び交っている」とも別の芝居で作者は言っています。
つまり、ナンセンスな会話を楽しんでいるうちに言葉の信頼関係が崩れて相互不信だけが膨らみ、苛立ちと憎悪感が前面に立ちはだかります。パリ初演時の作者は「ことばの悲劇を書いたつもりなのに笑い転げる観客に面食らった」と言っています。今回も面白い笑いが怖い笑いにどのように変わっていくか? 芸達者なヴェテランたちの芝居が楽しみ!
石澤秀二

装置

石澤秀二

照明

中川隆一

音響

八幡泰彦

衣裳

山口徹

舞台監督

安藤太一

演出助手

磯村純

宣伝美術

奥秋圭

制作

水谷内助義


キャスト
スミス氏 =西川明(民藝)
スミス夫人 =山口果林(たむらプロ)
マーティン氏 =堀越大史(俳優座)
マーティン夫人 =執行佐智子(俳優座)
メアリィ =前田真里衣(民藝)
消防隊長 =嶋崎伸夫(青年座)