7月国立劇場歌舞伎鑑賞教室など

 私が当日券を買い損ねた問題の映像のヴィデオ録画を、フィルムセンターに行かない替りに見る。面白い。やはり、猿之助の歌舞伎から歌舞伎のファンになった方はかなり多いのではないか、と改めて思う。かくいう私も、今ではオモダカ屋は余り得意ではなくなっているものの、見るきっかけではなかったにしろ、はまるきっかけは、猿之助スーパー歌舞伎、「八犬伝」だったから?あれは1993年?ちなみに、あのときの鏡の装置は、今年7月歌舞伎座十二夜」と同じ方でしょうか?外人だったような気もしますが。
 (→後からですが調べました。最初から調べれば良いのにね、面倒臭がらないで。「スーパー歌舞伎 八犬伝」、やはり装置は外人で、ハンス・シャーヴァノッホ、詳細はこちらを見て下さい:http://www.a-hinode.co.jp/kabuki.html
 イヤホンガイドにしても、結構間違えてた情報が流れたり、かえって役者の邪魔をしたりする場合もあるので、三年位で卒業はしたけれども、猿之助とイヤホンガイドがどれだけ歌舞伎観客の底辺を広げたか、最近では勘三郎や浅草歌舞伎や獅童やら、もっと広がりが増しているかもしてないが、少なくともきっかけを貰わないことにはファンにもなりようがない。
 そうそう、以前にイヤホンガイドで誰かさんがいっていたが、贔屓は3代くらい前からのファンじゃないとなれないそうで、私などはいくら頑張ってもファン止まりなんです。
 それにしても、私の場合だけど、見るきっかけは外国に行く前に見たかったこととか、外国にて玉三郎の「鷺娘」と勘三郎(当時は勘九郎)の「鏡獅子」、二人の「鳴神」を見たのがきっかけ、はまったのが「八犬伝」。そのくせ、見ているうちにきっかけとなったものよりも他の味のある役者の方へと興味がだんだん移ってきてしまっている。
 それにしても、12年前の猿之助、あの当時は、私、朝から晩まで還暦近い役者が出ずっぱり動きっぱなし、ヤクでもやっているのかと思ったほどだった。そのお疲れがやはりどっと出てしまわれたのでしょうね。ただ、彼が育てた役者が今、元気に、とくに7月はそれこそ死に物狂いで演じたものが巷にこれだけ受けたのだから、これからも楽しみ。先月に関して言えば、歌舞伎鑑賞教室であれだけ真剣にやられた座組みは珍しかったのではないでしょうか?

世界陸上

 世界水泳に続いて世界陸上。土曜日から楽しんでいる。しばらくまた寝不足の日々かな?前よりも織田裕二も手に入ってきたようだし。それにしても昨日行われた女子1万メートル、最後のエチオピア勢のスパートの凄さ。何年前かの大会で千葉真子が3位に入ったのが信じられない。あの時の織田君はまださほど慣れていなくって、へんなリクエストを千葉選手にしていたっけ?(表彰台で片耳をつまんで、とかいうもの。)
 一方のキャスター、中井美穂は、相変わらず好感が持てる。前に、古田の実力を褒められた際に間違えたのか、わざとなのか?「皆様のお陰です」というのを「本人の実力です」といってしまったり、それがまた可愛らしく聞こえる。現場レポーターの小谷実可子も、昔は大丈夫?という感じだったけど(自分が英語が出来るからと、英語で話した後にテレビの前の日本人のために訳すのを忘れたことがあたり)凄い成長ぶり。やはり人間、長い目で見なければ駄目ってことなのでしょうね。
 今、男子100メートルの準決勝前なのですけどねえ、民放だともうすぐってのが2時間だったりしてつくづく嫌になることも多々。

もっとバレエに連れてって!作者: 守山実花出版社/メーカー: 青弓社発売日: 2004/02メディア: 単行本この商品を含むブログを見る

 くーみんさんから拙ブログのコメント欄にて以前ご紹介いただいたこの本、面白かった。
http://www.hanmoto.com/bd/ISBN4-7872-7178-4.html
 著者、守山実花さんが結構自分のご意見をいっていて面白い。既に7年も前の本のため、現役バレリーナの紹介欄に、今大活躍の上野水香熊川哲也(彼に関しては故意かも、私だって入れないかもしれない)、スベトラーナ・ザハロワ、ディアナ・ヴィシニョーワ、マチュー・ガニオなどがはいっていなかったり、アナニアシヴィリの評価が低かったりで好みがわかりやすいのも面白い。ベジャールが余り好かないとかも面白いし。当時のニューカマーとしてあげられていたのがロバートキナ、ザハロワは彼女の後輩にあたる。
 一番いいのは、とにかく彼女が真面目に書いているところ。初心者向けといいながら、各所に紹介される本の選び方も深い。最近、バレエだけでなくオペラ、歌舞伎などなど入門書が山のように出ているが、お手軽が多くていやになっているところ、このような本があるのはとにかく嬉しい。くーみんさん、有難う。

2002年「東京人」7月号

 が、松緑襲名直後で歌舞伎特集。たまたま図書館で見つけて読んでみたら面白い。あれ、この人、今いってることと違うよ!なんてのもあったりして。既に多くの方々が三年前に読まれているものだとは思いますが、読まれていなかったら是非。