上原彩子ピアノ・リサイタル

2005年1月29日(土)午後6時 サントリーホール
6:00p.m. Saturday, January 29, 2005 at Suntory Hall
プログラム
ショパン24の前奏曲 作品28
ムソルグスキー組曲展覧会の絵

なかなか新鮮で素晴らしかった。音が綺麗とか、感動で打ち震えるとか、或いは疲れが取れたとかということはなかったけれども、感性豊かで個性的。最近の若手のクラッシックのアーティストは、やたら声は大きいけど繊細さがなかったり、演技力と見かけはいいけれども機械的だったりなどしている中、嬉しいタイプではある。さすがに女性初、日本人初のチャイコフスキー・コンクールのピアノ部門優勝者。

今までにも同コンクールではバイオリンで諏訪内晶子、声楽で佐藤美枝子という優勝者がいるなか、この3人の中では私は一番生鮮だと思った。佐藤美枝子については、大物は間違いないとは思うが、ステファニア・ボンファデッリシェーファーなど他のコロラトゥーラ・ソプラノと同様、かなり強い声も出るタイプ。諏訪内晶子は、ちょっと情感が物足りないと感じている。

ハアハア、明日もサントリーホールアルゲリッチで今月は仕上げ。やはりあそこは音もいいし舞台が近くてよろしい。かつて溜池山王六本木一丁目駅が出来る前は、神谷町からエッセッセと坂を上がったもの。便利になったのは嬉しい。