マリア・カラス(2)

 昨晩もオペラの勉強会、マリア・カラスその2。彼女のオペラ人生前半、スカラに出る前まで=セラフィンと旦那と知り合うところまで、ダイエットする前まで。
 ダイエットする前のカラスの声って凄い。とても録音でも寝る気になれない。「清教徒」と「ワリキューレ」のブリュンヒルデと同じ日に歌ったという伝説、以前に彼女の伝記を読んだときには意味がよくわかっていなかったが、凄いこと、凄いこと、デボラ・ポラスキがルチアを歌う 或いは ナタリー・デッセイかエディタ・グロベローヴァがブリュンヒルデを歌うのに匹敵するなんて!それもカラスは20代。
 彼女の録音聴いて凄いと思うのに匹敵するのは、瀕死の白鳥で有名な、プリセツカヤの若い頃の映像。NHKBSで去年ちらりと見たプリセツカヤの若かりし頃のボレロの障りとか、凄い、画面から飛び出しそう。今のダンサーであのイキの良さがある人なんて、いない、絶対いない。
 カラスというと、このブログに書くのも3回目くらいになると思うものの、どうしても私の頭に出てくるのは、三島由紀夫が六世中村歌右衛門に初見した際「あなたは日本のマリア・カラスだ」*1といったら、「私はカラス(烏)なんていやよ」といったという逸話。

*1:今までのオペラ、或いは歌舞伎と違って、ドラマを作り上げた功績を称えた言葉だと思われる。