恵比寿の東京都写真美術館「ナチュラリスト田淵行男の世界」

 友人にさそわれて見る。これが以外に楽しかった。山登りとか、写真とか、全くの門外漢の私だけれども、田淵氏の特に若い頃の白黒の風景写真の美しいこと。そして力のあること。正面入り口に田淵氏のお顔の写真があったが、普通のおじさんだけれども、何と目の力の強いこと。忍耐力、意志の強さ、美しさへの素直な感動、などなど、戦前のドイツの山岳映画を思い出した。ベルリン・オリンピックの名ドキュメンタリー、「オリンピア」を監督した才能あふれる美人映画監督、レニ・リーフェンシュタールが女優時代に出演していた「聖山」や「死の銀嶺」の美しい映像と思わず頭の中で重ね合わせてしまった。