何でもありだった新宿駅西口地下

 もうかれこれ20年も前のことかな?どうして歩いていたのかは覚えていないが、新宿駅西口地下で、動物を売っていた。普通の犬猫も売っていたと思うが(勿論、屋台、というか青空市です)確か、サソリを売っていてびっくりしたことがあった。
 さすがに西口地下にてフォークソングを歌っていた時代があったらしいことは映像や書物からしか知らない私だけれども、すくなくとも都庁が移転するまでは、もっと面白い場所、というか、雑多で不穏な不可思議な空間だったように思う。
 西口地下から数分歩いて、歌舞伎町へと向かう手前の、西武新宿線の架線下では、10年前に、ネコが物乞いをさせられていた。もう少し詳しく書くと、小屋というか大きな鳥小屋に入れられた子猫が1匹、2匹、「私はボランティアで捨てネコを30匹育てています。毎日その食費だけでかなりかかりますので、カンパをお願いします」というような書き込みが大きく貼られ、ご丁寧にライトまで当てられていた。それを3、4回は見ただろうか?その後すっかり見られなくなった。流石に動物愛護協会かどこかからか苦情が警察にでも届けられたのであろうか?
 いやはや、東京にいても、やはり新宿周辺が最も不可思議な磁力に満ちているような気がする。