http://www.nntt.jac.go.jp/release/r466/r466.html
平成17年度(第60回記念)文化庁芸術祭オープニング
国際音楽の日記念「ジゼル」〜能とバレエによる〜
平成17年10月1日(土)5:00開演(4:15開場)
新国立劇場オペラ劇場
第1部:記念式典
第2部:芸術祭オープニング
 「ジゼル」〜能とバレエによる〜
 ・新作能「ジゼル」
 ・バレエ「ジゼル 第2幕」
主催:文化庁芸術祭執行委員会
制作:新国立劇場  制作協力:国立能楽堂
ロマンティックバレエの最高峰と称えられ、今もなお世界中で愛されている『ジゼル』。今年で第60回を数える文化庁芸術祭の記念すべきオープニングに、この名作を取り上げた能とバレエによる二つの舞台をお届けします。死して精霊となっても恋人を赦し守り抜くジゼルの神秘的で美しい愛の世界をどうぞご堪能ください。
<ものがたり>
村娘ジゼルは自分の恋人が実はアルベルト(アルブレヒト)という名の貴族で婚約者のいる身だったと知り、驚きのあまり狂乱しそのまま息絶えてしまう。夜の森、ジゼルの墓を訪ねたアルベルトは精霊ウィリたちに殺されそうになるが、死んでなお彼を愛するジゼルが仲間のウィリたちから彼を守る。
新作能「ジゼル」
新作能『ジゼル』は平成11年、梅若六郎の会(サントリーホール)で初演されました。今回は台本を大幅に改変しての上演ですが、初演以来6年ぶりの上演となります。バレエの名作『ジゼル』に材をとりつつ能独自の作劇法で物語が再構成され、バレエでは女王ミルタがうけもっている負の部分を能では黒のジゼルとして表現します。死の舞へと誘う黒のジゼルはアルブレヒトの真実の愛を見た瞬間、浄化された喜びの精である白のジゼルとなるのです。人間の感情を言葉と舞で描ききる能の世界にご期待ください。
演出:梅若六郎(*)  脚本:水原紫苑  狂言台本:山本東次郎  照明:沢田祐二
出演:友枝昭世 梅若晋矢 山本東次郎 
   松田弘之 一噌幸弘 鵜澤洋太郎 亀井広忠 助川 治 観世喜正 ほか
9月19日(月・祝)、平成17年度文化庁舞台芸術国際フェスティバルの特別企画として、シンポジウム「越境するダンス」が開催されます。新作能「ジゼル」で演出を担当する梅若六郎のほか、さまざまなジャンルで活躍する芸術家達による活発な討論が展開されます。どうぞご期待ください。 →シンポジウム概要へ
バレエ「ジゼル 第2幕」
バレエ『ジゼル』は、新国立劇場ではロシアで幅広い支持を得ているセルゲーエフ版を採用し開場まもない1998年に初演されました。今回は第2幕のみを上演します。後悔の念に打ちのめされたアルベルトの前に精霊ウィリとなったジゼルが現れ、さらにウィリの女王ミルタによって死ぬまで踊るよう命ぜられた恋人を身を挺して守り抜きます。精霊の支配する夜の森の幻想的な世界と、そのなかで描かれるジゼルとアルベルトの生死を越えた愛情が観る者に深い感動を与える名場面です。演出:牧阿佐美(セルゲーエフ版による)  照明:沢田祐二
出演:西山裕子 山本隆之 ほか 新国立劇場バレエ団
指揮:渡邊一正  管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団 舞台監督:森岡

同じ舞台美術を使っての能とバレエ、なかなか面白かった。キャンセルで前から4列目の量席だったこともあり、堪能。能の謡も場所の席かどうか、現代語であったし、面白く聞こえた。友枝昭世は、黒のジゼルと、白のジゼルとで、全く佇まい、存在感が異なる。凄い腕だ。

バレエは、ジゼル役の西山裕子が素晴らしかった。山本隆之は、皇太子夫妻の前であがったこともあるのかもしれないが、いまひとつ。