国立能楽堂「千鳥」「井筒」

狂言大蔵流シテ茂山あきらの[千鳥]と能宝生流シテ田崎隆三の[井筒]。

狂言で見事なのはやはり人間国宝の最長老茂山千作の存在そのものが狂言師,と野村万作能楽師顔負けの美しい身体の動線だが、今日は茂山家の中堅。つくづく小顔でヒョロリとした演者が多い茂山家文楽人形みたいだと感じた。発声も他家よりも甲高いのだろうか?

そのあたりの違いが能狂言は初心者には分かりにくいのが残念。どこか分りやすいサイトでもないだろうか?

名作(こういう時って、名曲、というべきか?)井筒。此方も宝生流の謡は非常にソフトに聴こえたが,たまたまか?そのせいか非常なる睡魔に教われ,見ず知らずなお隣さんと競ってリラックスTIMEに。そのせいか舞で目があいた途端に演者が閃光の如く目に入り大迫力。知人が以前田崎隆三の能舞台で凄まじいハレーションを見たと興奮していたが私も?

前の席にオペラ好きの知人が。奥様とフィデリオ鑑賞がてら横浜に数日宿泊したら団員と同じホテルでラッキーだったとか。昨晩のロベルト・デヴェリューを見た話をしてあたら見ず知らずのその前の席のおば様も加わり暫し大興奮。そういえば能楽のあるサイトで日本のオペラと銘打っていた人もいたっけ。