2009-06-06 今月の歌舞伎座はなかなか楽しい 伝統芸能 まず朝イチの草擦引がいい。魁春の首を振る仕草なぞ映像で見た歌右衛門そっくり。若い松緑も魁春に負けない位取りで身体の動きから目が話せない。珍しく朝から目の覚める舞踊から始まり、角力場では父上そっくりの芝雀に目を奪われ、吉右衛門の放駒の若々しさと愛らしさ。言わずもがなの仁左衛門の与衛兵を堪能。こちらも若々しい。仁左衛門の伊勢音頭の貢も俄然見たくなった。思えば仁左衛門や吉右衛門は私が歌舞伎を見始めた頃の富十郎や藤十郎の年代。今後15年後の足腰を考えても、今こそしっかり菊五郎や団十郎も見ておかなければと思う。15年は一昔。 夜も吉右衛門と仁左衛門の播随院長兵衛の掛け合いやなんといっても立派な金太郎君初舞台なぞ見応え十分。