10月演舞場
今回は珍しく、昼の部が見ものが多かった。
特にいつもあきあきしてしまう真山青果の頼朝の死は適所適役で、魁春の政子が非常に立派だった。今日は全般的に、魁春と錦之助が一回り大きな役者になったなあ、とつくづく感じた。
三津五郎、巳之助親子の連獅子は、中村屋のものとはだいぶ異なった振り付けで、二人の僧のところでうつらうつらしていたら、突然放送禁止の差別用語が出て、目覚めたほど。
とにかく、三津五郎の踊りのうまさに舌を巻きっぱなし、これは夜の部のどんつくも同じ。後シテの獅子の毛の巻き具合の美しいこと!見ていて、本当に子獅子に試練を与えているのが見えて、ドキドキものだった。
正直、私的には今日の見ものはこの二つ。その他も面白かったのは面白かったのだけれども、午前の二つの印象を超えることは出来なかった。
実は国立も見たのですが、とにかく眠かったのに比べて、今日の頼朝は良かった。
他に歌舞伎関係では、雅叙園の100段階段に展示された猿之助の衣装展も面白かったが、足が痛くなることを覚悟しないと。
新橋演舞場
錦秋十月大歌舞伎
平成22年10月2日(土)〜26日(火)昼の部
一、頼朝の死(よりとものし)
源頼家 梅 玉
尼御台所政子 魁 春
畠山重保 錦之助
小周防 孝太郎
別当定海 男女蔵
別当慈円坊祐玄 亀 鶴
音羽 歌 江
藤沢清親 市 蔵
榛谷重朝 門之助
中野五郎 右之助
小笠原弥太郎 秀 調
大江広元 左團次七世坂東三津五郎 五 十 回忌
八世坂東三津五郎 三十七回忌追善狂言
九世坂東三津五郎 十 三 回忌
二、連獅子(れんじし)
狂言師右近後に親獅子の精 三津五郎
狂言師左近後に仔獅子の精 巳之助
僧遍念 門之助
僧蓮念 秀 調三、盲長屋梅加賀鳶
加賀鳶(かがとび)本郷木戸前勢揃いより
赤門捕物まで
天神町梅吉/竹垣道玄 團十郎
女按摩お兼 福 助
春木町巳之助 三津五郎
魁勇次 錦之助
虎屋竹五郎 進之介
磐石石松 男女蔵
昼ッ子尾之吉 巳之助
お朝 宗之助
御守殿門次 薪 車
数珠玉房吉 亀 鶴
金助町兼五郎 市 蔵
妻恋音吉 門之助
道玄女房おせつ 右之助
天狗杉松 秀 調
伊勢屋与兵衛 家 橘
御神輿弥太郎 友右衛門
雷五郎次 左團次
日蔭町松蔵 仁左衛門夜の部
一、近江源氏先陣館(おうみげんじせんじんやかた)
盛綱陣屋
佐々木盛綱 仁左衛門
高綱妻篝火 魁 春
信楽太郎 三津五郎
伊吹藤太 錦之助
盛綱妻早瀬 孝太郎
四天王 男女蔵
四天王 宗之助
四天王 薪 車
四天王 亀 鶴
竹下孫八 進之介
古郡新左衛門 友右衛門
盛綱母微妙 秀太郎
北條時政 我 當
和田兵衛秀盛 團十郎七世坂東三津五郎 五 十 回忌
八世坂東三津五郎 三十七回忌追善狂言
九世坂東三津五郎 十 三 回忌
二、神楽諷雲井曲毬(かぐらうたくもいのきょくまり)
どんつく
親方鶴太夫 團十郎
荷持どんつく 三津五郎
門礼者 梅 玉
白酒売 魁 春
芸者 福 助
太鼓打 巳之助
子守 小 吉
太鼓持 錦之助
太鼓持 秀 調
田舎侍 左團次
大工 仁左衛門三、艶容女舞衣(はですがたおんなまいぎぬ)
酒屋
お園/半七 福 助
三勝 孝太郎
半兵衛女房 吉 弥
半兵衛 竹三郎
宗岸 我 當