レオ・ヌッチ・バリトン・リサイタル
都民劇場の定期、レオ・ヌッチのリサイタル
既にかなりのお年だとは思うが、
声量、声質、表現力、歌唱力、オーラと、
そこらの歌手とは全然違いますね。
さらに凄かったのが、場内の雰囲気。
まさにヌッチ様、という感じで来られた方が
相当数いらっしゃった様子で、普段の
都民劇場定期とは全く異なる雰囲気でした。
http://www.tomin-gekijo.or.jp/ongaku_sub/2010b-sub.html#1014
第4回<第584回>
12月10日(金) 7時開演
レオ・ヌッチ バリトン・リサイタルピアノ:パオロ・バッラリン
ヴェルディ 君なんかもう
乾杯
4月
歌劇「清教徒」より“ああ、永遠におまえを失ってしまった”歌劇「セビリャの理髪師」より“私は町の何でも屋”
歌劇「ドン・カルロ」より“最期の日は来た”
歌劇「仮面舞踏会」より“お前こそ魂を汚すもの”
歌劇「トロヴァトーレ」より“君の微笑み”
歌劇「椿姫」より“プロヴァンスの海と陸”
歌劇「リゴレット」より“悪魔め、鬼め”
イタリア・オペラの神髄を聴く、究極のリサイタル今回は、“バリトンの至宝”レオ・ヌッチの名唱をたっぷりと味わう、稀少にして究極のリサイタルです。ボローニャ近郊生まれのヌッチは、ロッシーニ「セビリャの理髪師」のフィガロ役で1967年にデビューして以来、スカラ座をはじめとする世界の最前線で活躍を続ける、イタリア・オペラ界の第一人者。中でもヴェルディのバリトン役では並ぶ者なき存在として、キャリア40年を経た今なおトップの地位にある、奇跡的な名歌手です。
彼の凄さは、ドラマティックなヴェルディ物から、軽妙なロッシーニ物、輝かしいベルカント物まで、性格の異なる役柄を柔軟に歌い分ける類い稀な表現力と、衰えを知らない朗々たる歌声。それを一公演まとめて聴くのは実に興味深い体験であり、またそもそもバリトン歌手によるアリア中心のリサイタル自体が多くはありません。それゆえ今回の公演は僥倖といえるでしょう。
プログラムもまさに究極。前半は、イタリア歌曲の佳品から、ベルカント物、デビュー以来の十八番「セビリャの理髪師」のアリア「私は町の何でも屋」まで、多彩な面が披露され、後半は、「ドン・カルロ」ロドリーゴ、「仮面舞踏会」レナート、「イル・トロヴァトーレ」ルーナ伯爵、「椿姫」ジェルモン、そして最大の当たり役リゴレットのアリア……とヴェルディ・バリトンの看板曲がズラリ揃っていますので、ヌッチの魅力とイタリア・オペラの多様なドラマを、心ゆくまで堪能することができます。