二期会の「さまよえるオランダ人」

 昨年、これもたまたま機会があって、二期会の「ドン・ジョバンニ」(宮本亜門演出:個人的には好きじゃなかったけれども、少なくとも今までとは違うものを日本人の手でみせてくれた、という意味で記念碑的作品)を見たお陰で、最近二期会からもDMが届くようになる。上記、レミゼと同様、今までは、外人キャストが出る藤原は見ても、日本人オンリーで押す二期会は見ていなかったが、これからは見ようと思っている。
 こちらも底上げ、下手な外人使うよりも、ずっと日本人キャストの方が良かったりする。例えば、昨年、藤原(の方ですが)が主催したチョン・ミョンフン指揮の「カルメン」では、日本人キャストの藤村実穂子が、新しいカルメン像を提示してくれた。画期的であった。彼女はドイツで活躍していることもあり、初役のカルメンが、何と、知的なカルメンで、自分の運命を自ら察して、作っている人だったのですよ。
 どうせ同じ作品を見るのなら、新しい目鱗をくれるものしたい。その意味、二期会は頑張っていると思うので、11月の「さまよえるオランダ人」は、作品自体が好きだということもあるが、是非行きたい。私も変わったなあ。