ベジャール追悼

なんていったって、20世紀最大の振付師でしょう。
ボレロもそうだけど、私が見た中では、パリオペラ座の「第9」と
ベルリン国立バレエの「リング」が度迫力でした。

東京バレエ団で演じた「M」とか、歌舞伎をまだろくに見ないうちに見た「ザ・カブキ」とか、6世歌右衛門にささげた、小林十市君主演の「東京ジェスチャー」は、なんかよく分からなかったけれども、どの作品も彼独特の哲学が流れています。

で。。。全然予定していなかったし、売出日に電話して、SとAしか残っていないから買わない!つもりが、結局、3人の別のダンサーの踊るボレロを見る予定が入ってしまいました。

アンチ・ギエムの私は、数年前にギエムのボレロを見て、何の感動もなかった(注1)けれども(注2)、既にダンサーとしては旬の時期が過ぎているギエムが、連日ボレロを踊ってどの程度のパフォーマンス?なんて疑念を持ちながらも、いい席を譲ってもらえるとなったら、欲望に負けてしまいました。

水香ちゃんのボレロは、3年前にチケットを買いながら、友人に譲った経緯もあり、ぜひぜひ、と、まだまだ売れ残りもあったので、ゲット。実は一番みたいボレロは、テレビでちらりと見た、若き日のプリセツカヤボレロ(画面から飛び出してきましたよ!)なんだけど、まあ、これは不可能だし。

考ええれば、「M」は三島へ、そして歌右衛門へ、とベジャール作品は追悼が多いのに、今度は彼自身への追悼ですよね。誰もが避けることの出来ない公平な死を迎えるって現実ですね。

(注1)ギエムのバレエを見ても、何も心に響いてこない私はカタワかも?と思いながら、結構そういう人もいるので。確かにあの体の動きは凄い野一言ですが。モダンからシンデレラ、眠りの森の美女、白鳥まで結構これでも見て来ています。
(注2)もっと躍動感を感じるものだと思っていた。少なくとも、ロンドンで見たスペイン男性ダンサーのそれは凄かった。