やはり凄かった!ギエムのボレロ

前に見た時にどうして私か感動しなかったのか?確かに数年以上前に見たけど、ギエムのボレロ

たまたまYou Tubeオペラ座のニコラ・ル・リッシュのボレロの前半ソロ部分を最近見て、この力強さ、いいなぁ、と思っていたが、何の何の、一部でル・リッシュ様と言われているオペラ座一の男性ダンサーにも負けない力強さとしなやかさ。今日はもうこれだけで十分という感じ。最前列なので足先以外は非常に良く見えたが、とても40代半ばとは思えない筋肉。お兄さん逹が出てきてから一部見えない部分があったが、汗一つかいていない。それって名人の証拠らしい。現に途中から登場した周りで踊ったお兄さん逹汗ダクダク。この違いは何?どうせならギエムよりも早くボレロを封印した首藤君もボレロを踊れば良かったのに、と思ったが、聡明?な彼は比較されたくないのでしょうねぇ。
前にペトルーシュカドン・ジョバンニ。女性ダンサーの佐伯さんと吉岡さんが目立つ。いかにもバレリーナ然としていて他のダンサーとは違う。ちなみに上野水香は今日は出ていない。

ギエム、私が前回見たボレロは30代だと思うが間違いなく一回り上手くなっていると思う。申し訳ないが、何をやっても超絶技巧ばかり目立ちピアニストでいえばポリーニみたいだと感じ、それはそれで私はいつも物足りなさを感じていた。それが経年と共にギエムも白鳥や眠りなどの古典は卒業し、新たな境地に達したのかもしれない。

引き合いに出したポリーニも、前回の来日公演までは人間らしい心が余り感じられず、かえって緊張させられてコンサート会場を後にする事が多かった。それが、少なくとも私の耳には前回あたりが変わった気がした。今日のギエムにも同じようなものを感じた。

さぁ来週は上野水香と後藤君のボレロ。楽しみだ。